カムカム エヴリバディ

「カムカム エヴリバディ ハウ ドゥ ユー エン ハウアー ユー?」
 この歌を覚えておられる方はどのくらいおいででしょうか。

 終戦後、1946年から始まったNHKラジオ『英語会話』の主題歌「カムカムエヴリバディ」です。昔懐かしい、メロディーとその景色をまぶたに思い出される方もおみえでしょう。

 今放送されているNHK連続テレビ小説(朝ドラ)はこの『英語会話』をテーマにした、「カムカムエヴリバディ」です。
 朝ドラでは、当時ラジオ番組を担当された平川唯一さんを演じる、さだまさしさんの優しい声が聞こえ、戦後の厳しい時代の中にあって、強く生き抜こうとする少女の姿が描かれています。NHKの回し者ではないですが、涙なくては見られないいいドラマです。

 作品が昭和の戦中、戦後ということもあって、このたび往生いたしました前坊守、祖母も作中のような大変な時代の中で、存仁寺を護り、お念仏の生活を生きてくださっていたのだと、朝ドラのヒロインと祖母の姿を重ねるようなことであります。

 中国の善導大師は、お書物の中で「二河白道」というお話をされます。

 私に向かって、東の岸からお釈迦様が「安心して浄土への道を歩んで往きなさい」と声かけてくださり、西の岸であるお浄土から、阿弥陀さまが「来たれ、来たれ」と常にお喚びくださっている

というお譬えです。

 でも阿弥陀さまだけではないように思われます。先にお浄土へ生まれられた多くの方々が、「お浄土へと、生まれてこい、生まれてこい」と私たちに声をかけておられるのですね。
 まさに「カムカム エヴリバディ」です。

 私たちは、その声を聞かせていただき、「必ず生まれさせていただきます。またお会いさせていただきましょう」と、お念仏の日暮らしを送らせていただくのです。