自然(じねん)のおはたらき (其の1)
10月と聞くと「もう秋だなぁ」という思いを強く感じます。それは、その言葉の響きから伝わるイメ―ジがあるからでしょうか。
青空に浮かぶイワシ雲をみたりすると、いよいよ天高く馬肥ゆる秋と、気持ちも浮き立つような気分になります。
夏の暑さからの解放感、そして今度は秋の味覚、収穫の秋、実りの秋などつぎつぎに食べ物の姿が映ります。
ついこの前まで、曼殊沙華が見事に咲いていました。その時節、その時が来ると何の疑いもなく花が咲く、いや花を咲かせる自然のはたらきが、とどいているのでしょう。
恵みの中にあるそれぞれいのちのすがたと気づかされることです。
秋晴れのもとお彼岸のお参りされる方々も多くいらっしゃいました。
その中、あるご夫婦が、お墓の周りをきれいに掃除され、花を供え線香を添えて、その前にちょこんと座られ、「がーごんちょせがん・・・」とおつとめなさっておられました。
私は、「ああ、如来さまのおはたらきの中にいらっしゃるのだ」ナンマンダブ、ナンマンダブとお念仏申しておりました。
そういえば以前、お参りに行った折に幼少の子どもさんも仏壇の前に来て、「まんまん。あっ」と手を合わされていた姿がよくありました。
そのお家のおじいさん、おばあさんとよく一緒にお参りされておられたのでしょうか。
私は、その姿を見た時にも、「ああ、如来さまはこの子のいのちの上にもとどいてくださってある、おはたらきくださってある」と、有難く気づかせていただいたことでした。