いのち ありがとう

いつのことだか 思いだしてごらん あんなことこんなこと あったでしょう

「おもいでのアルバム」     
詞/増子とし 曲/本多鉄麿

 この歌い出しではじまる童謡をご存知の方は多いと思います。
 歌詞は春・夏・秋・冬・と四季の行事の想い出が続きます。

 3月の卒業式などで歌われることも多いでしょう。思い出を振り返る場面は、最近お葬儀でも、式場の入り口などで故人の写真をスライドにしていることがあります。

 この世に生を受け、成長、青年期など青春時代、仕事、結婚や家庭、旅行や孫に囲まれての場面など一人ひとりの人生のその時の場面に、そのお方のいのちの輝きが感じられ、グッとくる感情をおぼえます。

 誰もが様々な人生の物語を過ごしてきました。その中には喜びや、悲しみ、辛かったことや嘆いたこと、憂いや安心など様々の感情があり、また、どれほどの涙を流してきたことがあったでしょう。

 その事を感じるたびに、生まれてきてありがとう、であってくれてありがとう、支えてくれてありがとう、いのちにありがとう、と思わずにいられません。

 さて、この「ありがとう」という言葉は、単に英語の「サンキュー」というお礼や感謝の言葉ではありません。「有り難し」という仏教の語源なのです。
 有ることが難い、めったにないことだと知ることです。

 有難うの反対は、「当たり前」ということですね。誰もが当たり前に生まれ、生きて来たのではない、人知でははかりしれない事柄なのでしょう。

 「人に生まるるは難く、いまいのちあるはありがたし。世にほとけあるは難く、ほとけの法(おしえ)をきくはありがたし」

『法句経』

 仏法にであう中にしみじみと、いまあるいのちの尊さを味わいます。