みんなお慈悲の中

 仏法にであうこと、そしてお念仏申して生きる方は、やわらかく、温かく、それでいて強い芯の通った深い言葉の味わいを語られます。

 今月の言葉を味わった時、大叔母を思い出しました。大叔母は父(前住)の叔母にあたる方です。

 父の実母や妹との無常の早世後、親代わりに養い、晩年は境内や墓清掃にご尽力された念仏者でありました。

 明治生まれの大叔母は、若い頃から洋裁を身につけ、指導、講習会など出講に四国など巡回した話、何人も結婚を懇願されながら相手にせず、晩婚での初旅行で夫が急逝したことや、空襲で実家が焼けるなどの戦争体験や人生の荒波を乗り越えてきたこともよく聞かせてくれました。

 宗教も様々な教えにかかわりながらも、納得することができず親鸞聖人のみ教えに心が座ったようでした。
 そんな性格の方でしたから、仏教の教えにしても、厳しい視座を持ち、妥協などなかったように思われます。

 しかし、お世話になった小野江の高田派本楽寺の立花先生や大江和上などはよく信奉されていたようです。
 そして、どこでご縁があったのか、「山本仏骨和上はありがたい方や」と本を読んではノートに味わいを書いていた事を今さらに思い出しました。

 今、大叔母とお話することができるなら・・・やはり「お念仏しかない、ありがたいことや」と、どんなことが起こっても、何が起きても阿弥陀如来の御手の中、「みんなお慈悲の中」と念仏申される様が浮かぶようです。