~第14世坊守を偲んで~

葬儀式次第より

 第14世前坊守・故山田昭子について、生前ご縁いただいたすべての方々、またこの機にてご縁をいただいた方々へのご紹介として、10月30日の葬儀における式次第司会の進行より御偲びいただければ幸いです。
(以下、式内で語られた葬祭司会ナレーション抜粋です。)

 いつも口ずさんでいた『礼讃歌』に乗せて3番がお好きでした。
 すがすがしい秋晴れの日が続く中、思い出の風にあおられて、お別れの時を迎えました故山田昭子様。

 昭和3年1月1日にご出生以来、激動の昭和、そして平成、令和と移り行く時代の中、喜びも悲しみも、その心に受けとめながら、歩み続けてこられた93年のご生涯。存仁寺第14世坊守として住職を支え、多くの皆さまとのご縁をいただきながら感謝する日々。
 毎日のように境内、墓地の草取り、清掃。安心感を与えてくれる、居心地のよいお寺として皆さまを迎えておられました。

 ご家族におかれましては、2人のお子さまを慈しみ育まれ、朗らかで、優しいお母様でした。また恵まれたお孫様の成長を、目を細めて喜ばれた、おばあ様。
 母の口癖は、「いつも、仏さんはみとってくださるよ」。日常生活を送る上で、いつもその言葉を忘れずに、過ごしてきたと語るお子様方。

 本日ご参列いただきました皆様は個人様が繋いでくれたご縁で結ばれております。
 尊いご生涯の中で、胸の内にある、幾多の思い出を一つ一つひも解いていただければと存じます。
<中略>

 静かな時の流れ、遠い記憶を包み込み、刻一刻とお別れが近づいてまいります。

 ご参列の皆様のお心には、お元気だったお姿、共に笑い合った日々があつく胸にあふれていらっしゃることと存じます。
 優しく咲く花々に囲まれた壇にある遺影は12年前のもの。凛とした佇まい。今皆様に感謝とお別れを告げていらっしゃいます。

 手先が器用で白衣を縫う姿が思い起こされます。住職と時折出かけたツアーの旅行。旅の空の下お二人で寛ぐ穏やかな時間を大切にされました。
 また旧跡巡りも楽しみの一つ。大阪のご実家、ご姉妹と会い、共にかんぽの宿に宿泊し、忙しい日々を忘れて、ご姉妹で過ごす時間をとても楽しみにしていらっしゃいました。
 語り出せば尽きることのない思い出・・・。

 お寺のことを一番大事に懸命に過ごしてきたお母さん、これまで本当にお疲れさま、ありがとうございました。
「大好きだった だいこ炊きを添え」