そうだったのか!「ホラをふく」

 天神さんといえば平安時代の官人であった菅原道真公が祀られています。
 大宰府に左遷させられ没した後、祟りを封じるために神と祀られました。

 しかし道真は道明寺の叔母の影響を受け仏法に帰依、『仏説阿弥陀経』を大切にされたといわれています。
 また安楽寺という寺に葬られ、当初は安楽寺天満宮であったものが明治の廃仏毀釈により廃寺とされ天満宮になったようです。
 ちなみに、伊勢神宮にもお寺が併設されていました。天皇は即位を譲ると出家し、葬儀は仏教でつとめていたのです。
 やはり廃仏毀釈で寺も壊され仏教は払拭され、雅楽も神事で主に使われます。

 さて、太宰府天満宮では「鬼すべ神事」といわれる行事があります。
 「鬼」は魑魅魍魎(ちみもうりょう)として、邪気をあらわしたり、中国では死ねば鬼になると考えられたことがあったとか、仏教では六道の中餓鬼道がいわれ、地獄で閻魔王のもとで死者を責めたてる獄卒(ごくそつ)という鬼がいたり、仏法を護る阿修羅は鬼神とされるなど、仏教には鬼に関わることも多くあります。
 また鬼の姿の恐ろしさを人間の心の煩悩に譬えられたりもします。

 ところで上野の天神祭りに横山(明)さんと息子さん親子は、以前から祭りで法螺貝を吹かれており、2年ぶりに再開の祭りに出演されました。

 『仏説無量寿経には「法鼓を扣き、法螺(ほうら)を吹く」、『法華経』にも「大法螺を吹き、大法鼓を撃ち」、『心地観経』には
「大法螺を吹いて衆生を覚悟して仏道を成ぜしむ」と説かれています。

 「法螺を吹く」とは「仏の説法」のことなのです。本来は、「法螺を吹く」のは仏さまでしたが、凡人が仏の説法を真似て立派なことを語っても所詮は実行が伴わないので言行不一致の演説が「ホラ」になり、「ウソ」となったそうです。因みに「演説」も元は仏教用語です。