お浄土に蓮が咲きました(其の1)

  12月に入ると毎年やってくるのが、年賀状の準備です。
 年の初めに際するご挨拶ですが、近年は、EメールやSNSなどで済ませる方も多いようです。

 一般的に、年賀状よりも一足早く届くのが「喪中ハガキ」です。身近な方の死に際し、新年の挨拶を遠慮しますとのことです。
 確かに、寂しさの中になかなか「おめでとう」と言っていくことは難しいことです。

 ある年、身近な方をなくされたお寺の方から年賀状が届いていました。
 冒頭は「あけまして南无阿弥陀佛」からはじまり「昨年はお世話になりました。本年もよろしくお願いいたします。」

 と、ここまではよくある文面ですが、最後に「お浄土に蓮の花を咲かせていただきました」との一節がありました。
 身近な方がお浄土へ生まれさせていただいたことを、「蓮の花を咲かせていただきました」と紡がれたのです。

 浄土真宗のお葬儀は、「正信偈」の後、親鸞聖人のご和讃のご縁にあっていただきます。

「如来浄華の聖衆は 正覚のはなより化生して衆生の願楽ことごく すみやかにとく満足す」

 (お浄土へ生まれさせていただいた聖者方は、さとりの花からおのづから生まれ、衆生を導くあらゆる願いが速やかに満足する)
 と、お勤めさせていただきます。

(12月16日・其の2へ続く)