鶴さん、亀さんのはなまつり ・・・その3

鶴:「なんか、さびいしいなあ。どうにかならんのかいな。」

亀:「なんですなあ。お釈迦さんが言うてはったんわ。老病死も含めて思い通りにならんことを苦としか受け取れん私に、“正しいものの見方をしなされや”いうて教えてくださった。それが仏教やな。

 思い通りにならんから苦しみやけども、思い通りにならんところも、大事に見つめさせてもらったら、それは手を合わすご縁になっていくちゅうことや。
 まあ、まずは手を合わすことからやな。

そういえばもうすぐ“はなまつり”や。」

鶴:「なんやそれ?」

亀:「お釈迦さんの誕生日や。甘茶かけてお祝いするんや。」

鶴:「へえ、そんな甘いお茶なら、ちょっとよばれにいこかな。」

亀:「桶の方のお茶は飲んだらあかんで。」

鶴:「なんで?」

亀:「そらあんた行儀わるいやろし、平べったい入れ物に入っとるんや。あんたのくちばしでは飲みにくいやろ。」

鶴:「大丈夫や。ストローもってくからおーけーや。」

亀:「桶だけにか。全然うまないわ。」

<おしまい>